前回 (→ Raspberry Pi B+ をジュークボックス化 2 (Volumio) ) の続き。 Volumio は起動時に有線 LAN の IP アドレスが取得し終わるまで待つので、有線 LAN 未接続の状態では UART0 からのシリアルコンソールログインができない、だから有線 LAN の eth0 に static IP を割り当ててごまかした、ということを書いた。
ですが。現代は有線 LAN の線を自宅にうねうね這わす時代ではない。我が家だって全面 Wi-Fi である。 Wi-Fi 接続で使えるようにしましょうよ、というのが今回。がらくた箱の中に偶然 TOTO-Link N150USB (→ Link) というの USB 接続の極小 Wi-Fi dongle があったのでこれを使う。中身は RTL8188CUS であるようだ。
$ lsusb |
だけれども、ダウンロードしたままの Volumio Ver. 1.55 の dd イメージそのままでは RTL8188CUS に合うドライバが無いようで wlan0 が出てこない。 Raspberry Pi B+ 実機上で試しに apt-get update && apt-get upgrade としアップデートしたら使えるようになった
$ sudo -s |
アップデートが終わって実機を再起動したあと RTL8188CUS の Wi-Fi dongle を挿せば無事 wlan0 を認識する。
次は wpa_supplicant の設定。これはもうセオリー通りに。
- (1) wpa_passphrase で暗号化した状態のパスワードを作っておく
- (2) /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf を作って編集
- (3) /etc/network/interfaces へ wlan0 の項目を追加
今回 Wi-Fi AP 側の設定は以下の通り。
- SSID: ssid_name
- Password: password
- Security: WPA2-PSK
- Encription: TKIP
順にやってみる。まずは wpa_passphrase コマンドを使って暗号化したパスワードを作る。
$ wpa_passphrase ssid_name password |
次に /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf を作って編集する。内容はこんな感じ。 network のブロックは wpa_passphrase で作ったものを元にして、いくつかの設定値を追加すればよい。
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev |
そして /etc/network/interfaces に wlan0 の項目を以下のように追加。
--- interfaces.ORG 2015-11-21 15:38:25.552999493 +0800 |
ここまでやったらネットワークを再起動して、 wlan0 が Wi-Fi AP と接続できれば OK 。
$ sudo /etc/init.d/networking restart |
Wi-Fi AP 経由で他のデバイスからブラウザで Raspberry Pi B+ をアクセスすれば、 Volumio が見えるはず。
![]() |
PC のブラウザから Wi-Fi で Raspberr Pi B+ 上の Volumio をアクセスした例 |
次回はこの Wi-Fi dongle を使って実機上で SoftAP を走らせ、 Wi-Fi の AP を不要にしてみる (→ Raspberry Pi B+ をジュークボックス化 4 (Volumio) ) 。